売りたい - 売却価格の計算・相場は? 2024.04.07
旗竿地の評価は低い?評価額の計算式や高額で売却する方法を紹介
土地の形は、長方形や正方形が一般的です。一方で、旗竿地と呼ばれる土地のように特殊な形をした土地もあります。
そのような不整形な土地は、一般的な整形地より売却相場等が低くなるか気になる方も多いかと思います。
この記事では、旗竿地の評価について詳しく解説しますので参考にしてください。
旗竿地とはどんな土地?
そもそも旗竿地とは、その名の通り旗のような形をした土地を指します。具体的には、細長い竿形の土地の先に一般的な長方形の土地があるような形です。
公道に面しているのは、細長い土地のみのため、一般的な土地と違って特殊な形態であり活用が難しいことが特徴と言えるでしょう。
もちろん道路の騒音で悩むことが少ないといったメリットもありますが、土地の評価は低くなりやすい傾向があります。
旗竿地の評価額(おおよその売却相場)について、確認してみましょう。
旗竿地の評価額を調べる方法
旗竿地の評価額を調べる方法はいくつかありますが、その中でも一般的な差引き計算による調べ方を以下の流れで紹介します。
※評価額=売却額とはなりません。あくまで土地の価値を一般的な方法で算出した額となります。
整形地の評価額を算出する
まず初めに、旗竿地+かげ地(隣地)を合わせた整形地の評価額を算出します。旗竿地は歪な形のため、整形地の評価額からかげ地(隣地)の評価額を引いた額を旗竿地の評価額と判定するやり方です。
そして整形地の評価額は以下で求めます。
- 整形地の評価額=路線価×地積(土地面積)
なお旗竿地は一般的な土地と比較すると価値が下がるため、補正をかける必要があります。そこで、上記で求めた評価額に奥行価格補正率をかけます。つまり整形地の補正後評価額を求める計算式は以下の通りです。
- 整形地の補正後評価額=整形地の評価額×奥行価格補正率
奥行価格補正率は国税庁のホームページで公開されているため、確認してみましょう。
»参考:国税庁「奥行価格補正率表」
かげ地の評価額を算出する
次にかげ地の評価額を算出します。かげ地の評価額は、先ほどの整形地と同様の計算式で算出可能です。
- かげ地の評価額=路線価×地積×奥行価格補正率
整形地評価額からかげ地評価額を差し引く
求めた整形地評価額とかげ地評価額を差し引くことで、旗竿地の評価額を求めます。計算式は以下の通りです。
- 旗竿地の評価額=整形地評価額-かげ地評価額
不整形地補正を適用して評価額を算出する
最後に、上記で求めた旗竿地の評価額に不整形地補正を適用して最終的な評価額を算出します。
なお不整形地補正については、以下2つの方法で算出が可能です。
- 不整形地補正率 × 間口狭小補正率
- 間口狭小補正率 × 奥行長大補正率
上記2つについて、小さい方の値を前の項で求めた旗竿地の評価額にかけて最終的な評価額が算出できます。
ここで紹介した差引き計算による評価方法は国税庁のホームページでも具体例ありで記載されているため、併せて確認することをおすすめします。
»参考:国税庁「不整形地の評価――差引き計算により評価する場合」
旗竿地を売却する方法
旗竿地は紹介した通り、土地の使いにくさから一般的な土地より売却相場が低い傾向にあります。その状態でも、比較的高く売却する方法を紹介します。
隣地を買い取り整形地にしてから売却する
1つ目の方法は、隣地を買い取った上で売却する方法です。
旗竿地の評価が低くなる理由は、公道と面している部分が少なく土地の活用の幅が少ない点にあります。そこで、隣地を買い取り旗竿地ではない状態にすれば、土地の需要は高まると言えるでしょう。
そのため、隣地を買い取った上で売却することが1つ目の方法となります。
ただ当然ですが、隣人が土地を売却したいという意思がなければ買い取ることはできません。また購入資金を用意しておく必要もあるため、現実的に簡単に実行できる方法ではないことは事実です。
隣人に土地を買い取ってもらう
2つ目の方法は、隣人に自身の土地を買い取ってもらう方法です。1つ目の方法とは逆の形となり、隣人側が隣地の買い取り希望がある場合に成立する方法となります。
土地によりますが、旗竿地が発生する場所は隣地の地積も比較的狭い場合があるため、隣人にも一定の買い取り希望がある可能性はあります。
もちろん隣人に買取希望がなければ成立しない方法ですが、一度伺ってみるのは問題ないでしょう。
専門の不動産業者に依頼をする
3つ目の方法は、専門の不動産業者に買取もしくは仲介依頼をする方法です。
やはり旗竿地のような特殊な土地は一般的な土地と比べると需要が低く、買い取り相手が中々見つからず話が進まないことが大半でしょう。
そこでおすすめの方法が、専門の不動産業者に買取もしくは仲介依頼をすることです。専門業者は旗竿地のように特殊な土地の扱いに詳しいため、スムーズに買い取りおよび仲介を実行することができます。
そのため隣人と交渉をする必要もありませんので、負担なく売却作業を終わらすことができるでしょう。
なお弊社も旗竿地のように特殊な土地の扱いを専門としております。特に法律関係や税金関係の悩みもあるかと思いますが、弊社では弁護士や税理士と連携しており、ご依頼者の方に合わせた最適なご提案もしております。
ご相談はいつでも承っておりますので、まずはお気軽にご連絡ください。
旗竿地の評価に関するよくある疑問
最後に、旗竿地の評価に関するよくある疑問をまとめます。
相続の際の評価額は低い?
土地を相続する際、評価額に基づき相続税が発生しますが、旗竿地の場合は一般的な土地と比べ低くなる傾向にあります。
理由は記事内でお伝えしたように、土地の利用価値が一般的な土地と比べ低いためです。
旗竿地のメリット・デメリットとは?
旗竿地はデメリットが多い土地のように感じますが、メリットもあります。改めて、旗竿地のメリットとデメリットについてまとめます。
旗竿地のメリット
旗竿地のメリットは主に以下です。
- 土地の値段が安い
- 固定資産税が安い
- 騒音等で悩みにくい
お金面でのメリット、および直接道路に面していないことによるメリットが旗竿地の良い点と言えるでしょう。
旗竿地のデメリット
一方で、旗竿地のデメリットは以下です。
- 再建築できない場合がある
- リフォーム等の費用が高い
- 防犯面に課題が多い場合がある
4m以上の道路に2m以上接していない場合、接道義務を果たしていないので再建築が行えません。
また進入経路が狭いことにより重機の出入りが難しく、リフォーム等の費用が高くなったり、死角が多いことによる防犯面の課題が旗竿地にはあります。
まとめ
旗竿地は特殊な形状のため、やはり売却相場は低くなる傾向にあります。
そんな中でも、より高く売却する方法は下記を代表にいくつかあることは事実です。
- 隣地を買い取り売却する
- 隣人に土地を買い取ってもらう
- 専門の不動産業者に依頼をする
上記の中では「専門の不動産業者に依頼をする」ことが最も現実的な方法と言えるでしょう。
なお弊社では、旗竿地のように特殊な土地の扱いを専門としております。特に法律関係や税金関係の悩みもあるかと思いますが、弊社では弁護士や税理士と連携しており、ご依頼者の方に合わせた最適なご提案もしております。
ご相談はいつでも承っておりますので、まずはお気軽にご連絡ください。
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