売りたい - 売却価格の計算・相場は? 2024.03.25
共有持分の売却相場はどのくらい?査定ポイントや高額で売却するコツも紹介
共有持分は、自身の所有分のみなら共有者の同意なく売却することは可能です。
しかし実際にはどれくらいで売却できるのか、その相場感はいまいち分からないですよね。
持分をどのように、誰に売却するかにもよって売却相場は変わってきますので、この記事ではその部分の詳細を紹介します。
共有持分の売却相場
そもそも共有持分の売却相場は、「誰に売却するか」によってその基準が変わります。というのも共有持分は、「所有権の割合」を意味しており、共有持分自体を保有したからといって、その不動産を完全に自由に扱えるわけではありません。
そして、その「誰」とは主に下記2つのパターンです。
共有者に売却する場合
共有者に売却する場合、一般的な相場は下記となります。
- 売却相場=相場価格×持分割合
共有持分は、過半数の持分割合を所有することによって不動産をどのように管理するかの意思決定を行うことができます。そのため共有者にとって過半数を超える持分割合を保有するのはメリットがあり、上記の計算式が相場となるケースが多いです。
たとえば相場価格3,000万の不動産の、1/3の共有持分を保有していた場合は「3,000万×1/3=1,000万」が一般的な相場として捉えられます。
ただ共有者への売却は、買取資金が必要なことや、共有者との関係性が悪かったりするため、第三者への売却が一般的と言えます。
第三者に売却する場合
第三者に売却する場合、一般的な相場は下記となります。
- 売却相場=相場価格×持分割合×1/2~1/3
第三者に売却する場合、そもそも誰かの持分割合が増えるわけではありません。購入する側としても見知らぬ人と共有関係を持つことになるので、相場は1/2~1/3となるのが一般的です。
たとえば相場価格3,000万の不動産の、1/3の共有持分を保有していた場合は「3,000万×1/3×1/2~1/3=300万~500万」が一般的な相場として捉えられます。
そのため第三者に売却する場合は、相場価格と持分割合だけの計算だけで売却額は出せないと認識しておきましょう。
なお第三者に売却するには、基本的に「共有持分専門の買取業者」を利用することが一般的です。共有不動産は特殊な枠組みになるので、一般的な不動産に話をしてもうまく対応してもらえない可能性があるためです。
第三者に売却するなら持分買取専門業者の利用がおすすめ
第三者に売却を考えている方は、持分買取の専門業者を利用することをおすすめします。
持分買取専門業者とは
持分買取の専門業者とは、その名の通り共有持分の売買に注力している業者です。
そもそも共有持分の売却について、一般的な不動産会社ではあまり扱ってもらえません。というのも共有持分を取得しても、該当不動産を自由に管理することはできないためです。
そのため共有持分の活用に精通しており、独自の販売ルートなどを保有している専門業者を利用することが一般的と言えます。
なお共有持分はその特性上、法律や税理周りの問題に対しても対処していく必要があります。ですので専門業者を選ぶ際は、各業界の専門家と連携している業者を選ぶべきです。
弊社も持分買取および仲介に注力しておりますが、下記のように各業界のプロと連携して、依頼主様が最適な状況になれる環境を構築しております。
ご相談等は常に承っておりますので、現状の相談も含めてぜひお気軽にご相談ください。
自身で売却先を見つけるのは困難
業者等を使わず、自身で売却先を見つけることは、基本的にはむずかしいと考えた方がいいでしょう。
というのも、「共有名義不動産は扱いにくい」というイメージが付いている背景もあり、需要はそこまで大きくないためです。
共有者間での売買の検討をしているならまだしも、第三者への売却を考えているなら業者の利用をおすすめします。なお業者を利用するメリットは下記です。
- 最短で現金化
- 自身が行う作業が少ない
- 業界ごとの専門家の意見が聞ける
もちろん、一部手数料が発生する側面もありますが、総合的な労力を考えると業者利用を選択した方が様々な面で楽に進行できると言えるでしょう。
共有持分売却時の査定ポイント
ここからは、共有持分売却時の査定ポイントを5つ紹介します。
持分割合
当然ですが、持分割合は重要な項目です。1/10(10%)を所有している場合と1/2(50%)を所有している場合では単純に5倍の価値の差がありますので。
また共有持分は、保有割合によって不動産の管理を行いやすくなります。下記を参考にしてください。
- 保存行為→部屋の修繕など
- 管理行為→部屋を貸したりする
- 変更行為→物件を売却するなど
上記の行為に対して、必要な持分割合は下記のとおりです。
- 保存行為→誰でも可能
- 管理行為→過半数の同意が必要
- 変更行為→すべての同意が必要
たとえば賃貸物件として不動産を活用したい場合、過半数の持分があればその意思決定を自身のみで行えます。
ですのでどれくらいの持分を保有しているか、は重要な項目となります。
共有者数
共有者数も大切な観点です。
たとえば共有者が計2人の場合、持分の買取や今後の活用について話し合うのは1人だけです。しかし共有者が10人の場合、9人に対し話し合い等を行う必要があるので購入側は労力がかかります。
そのため共有者が何人であるか、という項目も重視されます。
共有不動産の立地や条件
純粋に、不動産としての価値は立地などに基づきます。主な評価項目は下記です。
- 住所
- 築年数
- 日当たりの良さ
- 公共機関のアクセス
- 住宅内部の設備機能
この点は、通常の不動産と変わりません。その不動産の価値がどれだけあるのか、という観点で評価が行われます。
住宅ローンが残っていないか
住宅ローン残債がある状態では、そもそも売却できない可能性があります。
仮に債権者の許可がおり売却できたとしても、その状態では需要は低いので査定額も一般的には低くなります。
そのため、住宅ローンが残っていない状態で売却を検討するのがベストだと言えるでしょう。
土地と建物の持分が揃っているか
土地と建物の持分が揃っていない場合、査定額は低くなります。
たとえば土地はAさんとBさんがそれぞれ共有持分を保有しており、建物に関してはAさんとCさんが所有していたとします。
この状態でBさんが持分の売却を検討しても、その持分は「土地」に関する権利で、購入者はすでに建物がある背景から自由に扱えない土地を保有することになります。
当然、上記の状況になることが分かって購入を検討する人は少なく、需要は低くなるため査定額も低くなる形です。
共有持分を高額で売却するためのコツ
ではここからは、共有持分を高額で売却するためのコツを3つ紹介します。
可能なら保有持分を増やしておく
売却を検討している共有者が他にいる場合を含め、保有持分を増やせそうな状況下でしたら持分増加に努めることをおすすめします。
持分が増えて価値が上がるのはもちろん、共有者も少なくなり、購入側の交渉ハードルが下がるため査定額は大きくなると言えるでしょう。
また先ほども話しましたが、持分割合が過半数(50%を超えている)状態ですと賃貸など不動産の管理幅が増えますので、過半数を基準に増やせないか検討してみるのも良いです。
ほかの共有者と良好な関係を築く
共有持分を売却した後、一般的に買取側は他の共有者にも持分を売却してもらえないか話し合いを行います。
その際に以前の共有者との関係性が悪く話し合いが行いづらい状態だと、交渉をスムーズに進めることができません。
こういった背景から、共有者との関係性も重視されており、可能なら良好な関係を築くように心がけておくべきです。
信頼できる買取業者を見つける
どの業者に依頼するかも、言うまでもなく重要な項目です。
こちらも先ほど説明しましたが、共有不動産はその特性上、法律や税理周りが複雑であったりします。ですので業者を選ぶ際は、法律関連などの専門家の意見も聞ける業者を選択するようにしましょう。
たとえば弊社では、弁護士や税理士を含め、様々な業界の専門家と連携して持分買取に努めております。ですので弊社も含め、まずは相談を通してサポート内容等を把握してみるのも良いでしょう。
なお弊社では不動産の簡易査定も行っております。売却相場も合わせて知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
共有持分売却の流れ
ここからは、共有持分売却の流れを紹介します。
買取業者を選ぶ
まずは買取・仲介業者を選びましょう。
弊社含め、簡易査定を行う業者さんは多いので、まずは気軽に連絡してみることをおすすめします。
査定をしてもらう
実際の細かな物件状態や周辺環境などの相談を通して、具体的な査定へと入ります。
あらゆる観点で査定作業を行いますので1日単位では完了しませんが、本格的な査定により具体的な金額感の把握ができます。
売買契約等の処理
買取および仲介により正式に買い手が決まれば、契約締結を行い大部分は終了です。
契約締結前には疑問になっている点を必ず聞いておき、契約締結後にトラブルがないよう徹底しておきましょう。
具体的な流れについては買取業者はもちろん現状の不動産および共有状態によって変わりますので、まずは共有持分の専門業者に連絡を取ってみて、売却額の大まかな把握から行ってみることをおすすめします。
まとめ
共有者に売却する場合、一般的な相場は下記となります。
- 売却相場=相場価格×持分割合
第三者に売却する場合、一般的な相場は下記となります。
- 売却相場=相場価格×持分割合×1/2~1/3
その上で、査定額を上げるためのコツは下記3点でした。
- 可能なら保有持分を増やしておく
- ほかの共有者と良好な関係を築く
- 信頼できる買取業者を見つける
共有名義不動産は特殊な形態であるため査定額は低くなりがちに思えますが、出来ることを事前に行えば思わぬ高価格帯で売却できる場合もあります。
ですので、まずは現状状態を把握するためにも専門業者に売却相場を確認してみましょう。弊社でもご相談は常に承っておりますので、ぜひお気軽にお問合せください。
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